Grant Thornton、Oracle Cloud HCMで人事環境を再構築

1924年にシカゴで設立されたGrant Thorntonは、世界有数の独立系監査、税務およびアドバイザリー・サービス組織、Grant Thornton Internationalの、米国を拠点にしたメンバー企業です。53か所のオフィスに8,000人以上のプロフェッショナルのネットワークを持つ同社は、金融業界の健全性とコンプライアンス、情報技術（IT）、ビジネス・パフォーマンス全体の改善などの分野において、あらゆる規模のクライアントが成功できるよう支援しています。

Grant Thorntonでは、プロフェッショナル・サービス業界においてクライアントにサービスを提供する従業員こそがコア・コンピテンシーですが、長年の発展と拡張により、人事部門全体にまたがる多数の異なるレガシー・ソフトウェアが課題になっていました。それらのシステムが、紙ベースの多くのプロセスを含む多量の手作業や、非定型ソリューションによる組織内の断絶を引き起こしていたのです。近年、同社が急速な成長を遂げるにつれ、ギャップはさらに顕著になりました。

レガシー・システムは、企業文化や従業員エクスペリエンスをほとんどサポートしておらず、管理上の遅延を引き起こし、クライアントやその他の利害関係者へのサービス提供にかけるべき時間を奪っていました。また、人事などのパフォーマンスに関するタイムリーなインサイトと可視化が存在せず、同社の経営陣が情報に基づいた意思決定を行うことがますます困難になっていました。

Grant Thorntonの目標は、手動の管理タスクを削減し、合理化されたプロセスを作成し、より一貫性のある最新の情報で意思決定の指針となるプラットフォームを導入することでした。

Grant Thorntonは、企業文化を強化し、従業員がクライアントの期待を上回るパフォーマンスを発揮できるようサポートをするために、Oracle Fusion Cloud Human Capital Management（HCM）を採用しました。同社は、他の代替製品は現在の運用を支援するのみで、同社の変革と同社が計画している今後の成長をサポートする最新の統合環境を提供できるのはOracle Cloud HCMのみであると考えたのです。

同社にとって、レガシー・アプリケーション・ネットワークを排除しながら既存のエコシステム全体でデータと機能を結び付ける機能は、非常に貴重でした。Oracle Cloud HCMで単一の統合プラットフォームを導入することで、同社は、日々の人事プロセスを標準化および合理化しながら、サービス・ライン間の接続に必要な基盤を構築できました。

最終的に、Grant ThorntonではOracle Cloud HCMの採用により、さまざまな従業員が業務を改善および効率化し、クライアントにさらに適切なサービスを提供できるようになりました。

Oracle Cloud HCMは、Grant Thorntonの従業員とパートナーの日常業務を簡素化しました。多くのレガシー・アプリケーションを排除することで、従業員は複数のシステムの操作や事務処理に費やす時間を削減し、クライアントへのサービス提供に費やす時間を増やすことができました。また同社は、従業員や求職者が不満を感じていた煩雑で分断された人事プロセスを廃止し、Oracle Cloud HCMでエンドツーエンドの従業員エクスペリエンスを再設計しました。同時に、このプラットフォームにより、同社のリーダーは、より正確でタイムリなデータを使用して人事と財務を詳細に可視化できるようになりました。

あらゆる組織にとってタレント・マネジメントは非常に重要です。Grant Thorntonは、Oracle Cloud HCMにより、同社の取り組みをサポートする最先端のプラットフォームを入手しました。Oracle Recruitingにより、同社は応募プロセスの開始前でも候補者との関係を開始できます。その結果、同社では、拡大中の大学の人材募集ネットワークなど、さまざまなソースから新しい人材を見つけて採用する能力が向上しました。さらに、関心はあるがどの特定のロールにも適合しない候補者も、適合性が高い別のポジションについて採用プロセスを開始できる可能性のある情報を提供できます。

また、Oracle Cloud HCMにより、従業員候補者や現在の従業員は、オンボーディング・タスクの管理、個人プロファイルの積極的な更新、パフォーマンスに対する期待事項の管理、成功の見きわめのためのマネージャーとのチェックインが実行可能になりました。これらのセルフサービス機能により、同社の従業員全体でのよりシームレスなインタラクションが行われ、Grant Thorntonの従業員一人ひとりのプロとしての成長が促進されました。

Grant Thorntonは、Oracle Cloud HCM内のOracle MEプラットフォームの一部であるOracle Journeysを使用して、従業員が自らのキャリアにおいて成長と成功を達成できるように、各個人のエクスペリエンスを管理できるように支援しました。これにより、従業員を理解し、話を聞く取り組みが強化されました。たとえば、同社はOracle Journeysを使用してワクチン接種に関する調査を行い、便宜や除外を管理することで、扱いが難しい問題を適切に処理することができました。また、以前はスプレッドシートを使用していたオフボーディング・プロセスを自動化することにも成功しました。その結果、エクスペリエンスが合理化されて従業員ジャーニー全体と連結され、元従業員との紹介に関する連絡が簡単になり、場合によっては同社への再就職にもつながっています。

また、Grant Thorntonは、Oracle Payrollの使用を拡大して従業員への支払方法を簡素化することで、Oracle Cloud HCMの基盤環境を構築しました。このプラットフォームは、以前は多数の手動プロセスと非統合システムに依存していた、年間パフォーマンス・レビューおよび報酬サイクルを合理化しました。さらにこれらの拡張プロセスは、より情報に基づいた多様性、公平性、包括性（DEI）プログラムや環境、社会、およびガバナンス（ESG）の基盤整備につながりました。

Grant Thorntonは、オラクルのお客様でもあり、実装パートナーでもあります。同社のエキスパートは、オラクルの製品やサービスについて深い知識を持ち、実装や最適化からトレーニングやサポートに至るまで、ビジネス変革の各ニーズに対応するようにカスタマイズされたソリューションを提供しています。同社はパートナ・コミュニティにさまざまサービスを提供し、クライアントがOracle Cloud Applicationsへの投資価値を最大化できるよう支援しています。